相毎モコ

400字で書くことを心がけ

マイブーム 婆と共に数独

今村夏子の小説が読みたくて文藝春秋を買った。空港にいる間に2回読み、ぱらぱらとめくっていたらあったのだ、数独が。
数独とは世界のどこかで、多分西洋だろうがその辺で考えられたであろうパズルだ。ナンプレの呼び方の方が人口に膾炙しているかもしれない。
ルールは簡単明快、至ってシンプルで、マスが9×9で並んで大きな正方形をなし、それぞれの列に1から9の数字を被らないようにはめていく、というものだ。そのうえ大きな正方形の中に3×3の小さな正方形もあって、それぞれの中は1から9がひとつずつしか入らない、という鉄の掟があり、これを破るとパズルが成仏できない。

自分は今まで数独と関わらずに生きてきたが、文藝春秋で出くわして以来、毎日20問やるはめになった。寝る間も惜しむ面白さ。
数独20」というWebサイトが毎日0時に更新してくれる。ありがたいことだ。
下の方にコメント欄があるが、ある婆様は「これを20問解かないと1日が始まらない」とコメントしている。よっぽど暇なのか、よっぽど早いのか、嘘なのか、どれなのか。
朝の5分を命のように貴重とする日本の一般サラリーマンが聞いたら、怒りと羨望で笑いながら泣くという近寄りがたい存在になるだろう。

最近は昼に会社の人と外食に出た際、座った位置がマスに思えてきて、気づけば第2の自分がはまる地点を探している。
1日20問はやりすぎなのだろうか。だとしたらあの婆様も、世界が数独に見えているのだろうか。