相毎モコ

400字で書くことを心がけ

理不尽さを嫌った僕たち

人が人と関わるということは理不尽さを受け入れるということだが、理不尽さを受け入れるためには制度が必要であり、というのは制度は個人を顧みない機械的な枠組みなので冷酷なものに違いないのだが、この制度の箍を緩めるブームにおいては人はその人を取り巻く理不尽さに耐えうる能力を退化させていくということであり、他人の理不尽さに耐える力を衰弱させた人間が増えていく世の中では人が人と関わらなくなっていく、ということで人間関係の希薄さは増し、個人の生活圏にもろに影響する結婚や家庭を優先しなくなるのは制度を緩めた、今後も緩めていくであろう選択を取った人類の悲しき必然的な運命である。