相毎モコ

400字で書くことを心がけ

総括2022~荒川~

予備校に通っていた、愚かなあの頃。今が愚かではないわけではなく、今もまた進歩のないままだろうが、とにかくその時分あたしは地理を学んでいた、履修していた。大学受験に必要な社会系の科目のうち、最も興味関心がわいたのが地理だった。殺し合い、滅し合いを基調とした歴史系にどうもなじめず、地球を相手にすることにした次第であった。平和主義者であった。である。

講師いわく、夏と冬では風向きが異なる、とのことであった。である。
これは地理的、というか化学で説明のつくことと思うが、陸と海の温度の保ち方にそのからくりがある、みたいな話だったと思う。が、それを説明できるだけの、根拠を有する体系的な知識と語彙力をあたしは持ち合わせない。かなしいことである。

そうした時季による気候の差異というものを体感した一年だった、と本年の総括のごときを思う。
荒川の水面は、夏に海から陸へ波がうごき、冬はその逆のようにみえる。風向きがあべこべなのだ。荒川で観察できるということは、おそらく他の同等規模の河川でも同じことが観測でき感じられると思う。百間川とか。