バンコクのサンセット、実にグッドね

日々暑くて、最近は夕焼けがよくけぶる気がする。
バンコクの高層オフィスビルの窓から見た夕焼けも、同じようにおぼろだったことを思い出す。湿度が高いと空がにぶっている感じがする。
過日街を歩いていたら、街なかにやたらとタイやインドや韓国や台湾や中国の料理屋をよく見かけるようになったような気もして、ここはアジアかよ、と思った瞬間、そういえば日本はアジアの一部だったと気づいた。というか思い出した。
朧月も、夜空がけぶっている時に見えるものだ。冬の透き通った空も好きだが、淡い光の膜が幾重にも織られたようにぼんやりすると、その先にあるものの輪郭が不鮮明になり、やさしく膨張した感じになって、よい。近眼者が裸眼で信号機や街灯を見たときのそれらに似ている。
バンコクの夕焼けは太陽が大きく見えて、印象に残っている。

帰り道に遠雷が瞬いているのもよく見かける。
あの雲の下では恐れている人、慌てている人がいるのかもしれないけれども、遠くから眺めるぶんには雷はわりと好きだ。
打たれたことがないからかもしれないが。
安全圏にいるというのは、実にいい気なものだと思う。