相毎モコ

400字で書くことを心がけ

2019-01-01から1年間の記事一覧

はまることなかれ

会社というところでは、「君は近いうち何をしたいんだね」「そうっすねー、お遍路あるいは稲刈りとか、そんなんですかねー」「いや、私生活もいいがここは会社だ、そして職場だ。この組織の中でしたいことはあるのかね、ということを私は聞きたいんだがね」…

一切衆生の肝っ玉

「肝っ玉」という言葉を使うことはあまりないが、過日、LINEでやり取りをしていて使いたいな、と思うことがあった。「きもった」と打って出てきた「肝っ玉」の他に検索候補として現れたのが、「肝っ玉母さん」だ。肝っ玉母さんというワードがあることは知っ…

憧憬のヤクーツク

闖入者の発生。住んでいるアパートに小さなゴキブリが出るようになってしまった。 悲しいことである。と、悲しむのに違和感があるというのは、そも、人間とゴキブリ、どっちが先に住んでいたのか、ということが引っかかるからだ。多分、ゴキブリである。とい…

みんなカッコーなのよ

かっこう、かっこう、ひびくよ。 なんてな唱歌を小学校の時分に歌わされたが、かっこう、やつらは非常に狡猾だ。 かっこうは托卵、自分の卵を他の鳥に託してしまう鳥であって、託すだけならまだしも、託し先に既に産んであった卵を巣から落として、自分の卵…

愚痴と嫉妬

完全無欠な愚痴、非の打ち所のない嫉妬でなければいかなる他人に対してであれ、外に出すべきではない。ネガティブな感情は自らの中で、炭火のように保ち続けるものだ。自らの中で昇華させるものだし、させうるものだからだ。 もし外部に出すのであれば、それ…

ありとあらゆる電線

いい大人、になってしまったので最近は蟻をぢっと観察することもなくなったが、地面をてんでやたらに動き回っている蟻を見ていると、視界が急に広がってきて、視界のあちこちに蟻が存在していることにふと気づかされる瞬間が訪れる。というのは非常に感覚的…

バオバブ童貞の末路

バオバブ! なんと力強い響きだろう、バオバブ。四つの文字のうち、3つに濁点がついている。そこが力強さの根元だ。そそる。マダガスカルに生えているあれだ。このバオバブには実がなるらしく、考えてみれば植物なのだから実くらい楽勝だろう、過日、その実…

ホングコング

ネオン。漢字。上裸のおっさん。 室外機の垂水。九龍城の遺志。 デモンストレーション。水槽の鯉。 不人情なあいつら。億万林。 パインアップルパン。無関心なわたし達。香港!!!香港にいる、わたし今。小さな頃に「キングコング」という怪獣映画を見た。…

マイブーム 婆と共に数独

今村夏子の小説が読みたくて文藝春秋を買った。空港にいる間に2回読み、ぱらぱらとめくっていたらあったのだ、数独が。 数独とは世界のどこかで、多分西洋だろうがその辺で考えられたであろうパズルだ。ナンプレの呼び方の方が人口に膾炙しているかもしれな…

台風に寄せて

会社にモンゴルでしばらく働いていた人がいて、その人はひどい花粉症だったのだが、モンゴルではまったく花粉症の症状が出なかったそうだ。 そんで、日本に帰ってきてくしゃみをし、涙が止まらなくなって思い出したらしい。「そういえば花粉症というものがあ…

ガスナキ生活

ガス! それは気体であり、肉眼に見えぬものであり、気体のようなものであり、爆発するものであり、嗅覚を刺激するものであり、危なそうなものであるが、万物の霊長である人間様の御生活に今やお欠かしのできないシロモノだ! 給湯器!温風器!焜炉に浮かぶ…

生きる理由 「を」

ネパール ヒューストン ユジノサハリンスク昨日残した夏休みの宿題の話だが、改めて思えば日本人にとって夏休みなどというものは鼻を垂らしたチビッコにしか与えられておらず、精神年齢は当時のまま変わっていないのに身体だけが変わってしまった救いのない…

夏休みの宿題 地名

アイダホ イリノイ ウィスコンシン えアメリカの州地名であいうえおがイケるかと思ったが無知であった。エから始まる州はない。範囲を地球に広げてみる。 エジンバラ オタワ カルガリー キト 九龍 ケニア コタキナバル サイパン シンガポール スリジャヤワル…

肉体の境界を抜けだせれば

突然ですが! 鏡や水面に映るものを鏡像といって、それを見て自分の姿を自分のものとして認める機能のことを、自己鏡映像認識能力というんだってよ!いきなりですが!!この自己鏡映像認識能力がもし人間に備わっていなかったとしたら、きっと美醜の基準が生…

憧憬のマダガスカル

マダガスカルに行きたい。 マダガスカルには、気候区分が5つある。 日本のそれは3つといわれていて、北海道と一部山岳地帯の冷帯湿潤気候、列島のほぼすべてを占める温帯湿潤気候、沖縄の一部諸島の熱帯雨林気候。 これだけ、というかほぼ温帯湿潤気候しかな…

もりのくまさんの謎

3歳の頃から不思議に思っていたが誰にも告白したことがないことがある。なぜ今告白するのか分からないが告白する。「もりのくまさん」という童謡があるが、あれはおかしい。歌詞がおかしい。怖くもある。 1【ある日森の中 くまさんに出会った 花咲く森の道 …

許さない猫

外出している時、自分はだいたい立っているか座っていることが多いが、正直言えば重力に反抗して姿勢を正しているのは辛いことなので、動物園のシロクマのように寝転がって携帯電話で電話したり商談したりしたい。 が、人間社会の常識ではそれはタブーとされ…

常識のあたた

あたたたたたたたたたたたたたた! 北斗の拳、知らんと言ったらある先輩から非国民扱いされたイン会社。人間、知らないこともたくさんあるわけで、っていうか知らないことの方が圧倒的に多いわけで、北斗の拳を知らない人がいてもいいじゃないですか。自然じ…

猫による日本人マゾヒズム

猫と犬。あるいは犬と猫。 とっても身近な動物として確固たるイメージがある彼ら彼女ら。時に犬派猫派という二択を迫られるほど人間に親しんだ存在で、犬派でも猫派でもないイグアナ派、モルモット派、グッピー派などは一体なんと答えるのか気になるが、とに…

寒げなメイド、秋葉原、膀胱炎のときめき

完全に新年は明けました。おめでポン。 イエスさんが生まれてから2019回目の年ですが、耶蘇でもなんでもない私は特にこのことに関しては感慨もなく、ただ世間がめでたいめでたいとめでたがっているのでなんとなくめでたさを感じている、そんな意思も主張もな…