相毎モコ

400字で書くことを心がけ

ザッツザクエスチョン 台風 

血液型を気にするのは日本人と韓国人だけ、という話を聞かされて育ちながらも日本人なので血液型をなんだかんだ気にして生きてきてしまった。27年間も。欧米諸国では血液型で人を人柄を判断するのは差別にあたるのだという。欧米風にいえばガッデムな状態だ。


でも。でも、肌の色や出身国でうんちゃら言うくせに何言ってんだか・・・・・・。
などと考えた時点で悲しい事に気がつく。そのように考えることがすでに、独断と偏見による差別の萌芽である。「欧米諸国のひと=肌の色や出身で差別するひと」という簡単で乱暴な図式がいま頭の中に確かにあってしまった。これはいくない。思い込み、無理解、想像力の欠如から不和は生じ、人は争いへと手を引かれていく。

こんなことでは、TOKYO2020なる祭典を開催する国の民として失格で、非国民の烙印を押されることは必至である。ワールドカップを観戦しなかったからといって非国民扱いされた経験を持つ自分としては、もう非国民とされるのは耐えられぬ。
八百万の神のもとに改心しよう。

まあ改心しようがしまいが、実際に欧米諸国にも肌の色や出身国で人を判断しない人たちもいる、溢れている。楽だからといって簡単に人をくくるのは、欧米風にいえばカテゴライズするのはいくないぜ。違いを認め合って、和を実現しようよ、という思想が肝要だよ。人類みな兄弟、ウィーアーザワールド、僕らはみんな神の子だよ。

 

という話を国交省の知り合いに話そうと思ったら、「本日はもれなく台風が接近中である。つきましては可及的速やかに帰宅します。セラヴィ。」と連絡が来たので、南風に吹かれながら濡れた夜道を歩いて帰った。
帰り道、いつも道端で鎮座しているふくよかな野良猫がいなかった。
いつも公園のベンチでスマート・ホンをいじっているおっさんもいなかった。
野良猫とおっさんは雨と南風をしのげているのだろうか。

それはそれで心配だけれども、今もっともホットな懸念点は、「台風」と台風を意味する「typhoon」はどちらが先に単語として生まれたのか、あるいは同時多発的に発生して奇跡的に同音同義語となったのか、それが分からない点なのですね。
私としては後者であってほしいと思います。

とはいえ、猫とおっさんが心配だ、やはり。
そういえば「おっさんくさい猫」と表現される猫がたまにいるが、「おばさんくさい猫」というのは聞いたことがない。なぜなのか。まったく、油断のならない社会であり、空模様である。