相毎モコ

400字で書くことを心がけ

悲しみで背中が寒いなら

世の中には色んなものがあって、たとえばガチャポンのケース、狸、金貨、ピザ(pizza)、おばあちゃんとか、ほんとにまじで色々としか言い様がない。つくづく色々なモノがある時代になったなあ、と思う、齢26にして。そしてぼくは今、その中から欲しいものがひとつあって、それは馬子の手。うまのこて、じゃない。まごの手です。

この世界、広いと云われているけれどフタを開ければ単純なもので、人は二種類に分かれている。
馬子の手が欲しい人と、そうでない人。そして前者はおしなべて、背中がかゆく、かつそれを掻いてくれる朋輩が近くにいないという悲しみを背負っている。

こんな悲しい夜にはどうすればよいというのか。ぼくは本を読めばいいと思う。そんで、目前にあったジュリアスシーザーを読む。キャスカとキャシアスがごっちゃになるこの本は(あとルーシアスとルーシリアスが)、ぼくを悲しみから引き上げ、更に複雑な気持ちにさせた。
馬子の手を買う時がきたら、ブルータスという名前をつけよう。名前は大事だから。