相毎モコ

400字で書くことを心がけ

不憫な緯度経度

ふすぎ(不思議)だなあ、と思うのは他でもない、コンビニのアダルトコーナーである。あそこはとんでもないゾーンだ。その地点の緯度経度も「まさか自分がアダルトコーナーになるとは…」と思っているに違いない。

逆だったら、と思う。「おじさまの吐息」とか「月刊SHOTA」とか「男子高生の甘い誘惑」とか書いてある表紙に、半裸で艶美な顔つきをした少年、青年、おっさん、じじいの絵や写真があられもなく映っている。

どうなってしまった、日本よ。もうだめだ、恥ずかしい。こんなの堂々と買う人の気が知れない、うわっ、あのおばさん立ち読みしてる…!

逆のことを考えると僕は怖くてもう仏の道に入ってしまいたくなるが、女性はたくましい。仏の道にすがることなく、淡々と棚から卸し、陳列し、バーコードを読み取る。宇宙のような器の大きさ、包容力。

そう思った日、どうすればこの恐怖がなくなるか。僕は本を読めばいいと思う。たとえばムーミン谷の本。特に、第一巻たのしいムーミン一家
器の大きな女性といえば、ムーミンママはその代表であります。