相毎モコ

400字で書くことを心がけ

カンガルーであることを望んだ 雪国編

こないだ、って話し出す人よくいるけど、こないだって一体なんなんだろうね。「この間」を略して「こないだ」なんだろうけど、この間の「間」ってなんですの?てゆうか、何の間なんですか?てゆうかてゆうか、間ってことは何かと何かしらに挟まれた何がしかなわけ?それって、めちゃ謎だよに。でも、謎なのにその謎が空気のように当たり前に受け入れられていて、謎を無視することで僕らはうまく「こないだ」を使いこなしてコミュニケートしている。不思議だねえ。

という感じで、こないだの話だが怖いことがあった。雪国の足跡怪談。
積雪した道を歩いたことがある人は分かると思うが、足跡がつくね。この足跡、ただの足跡と侮るなかれ、けっこう色んな情報を持っている。足跡の主が大人か子供か、男か女かみたいなことはもちろん、雪深いところを進む足跡の主はフロンティア精神に溢れていることが分かるし、人がよく通る道とかも雪があることでよく分かる。

そんな感じの足跡たちだが、先週の木曜日にみた足跡はかなり怖かった。
歩幅が3メートルくらいあった。普通、成人男性でも1メートルあるかないかとかだろう。それが3メートル。恐怖以外のなにものであろうか。
その時は夜に雪が新たに積もったばかりで、新雪、みたいな状況である。街灯に照らされた真っ白な道路に、3メートルおきの足跡。これがもしカンガルーの足跡とかなら分かるが、この辺でカンガルーを見たことはない。人間の、人間の履く靴の足跡である。異様な光景だった。

そしてその日の夜、進撃の巨人に出てくるような足だけ長いミニ巨人じみた生き物に追われる、という夢を見た。英語で言うと、ナイトメア。


あとあまり関係ないが、「ここ、歩く人いますかあ?」みたいな田舎の道路で、靴が落ちているのも怖い。人が歩かないようなところで靴が落ちてるって変じゃないですか、おかしいじゃないですか。捨てるにしても、そんなとこで捨てなくてもいいじゃないですか。