相毎モコ

400字で書くことを心がけ

中島という友人がいた

明日から年末年始の休みが始まるが、とても怖い。12/28から1/5まで、都合9連休もあって、こんなに労働をしない日が続くと働き人であることを忘れる恐れがある。
働き人であることを忘れると当然働きに出ることがなくなり、自然、賃銀をもらう根拠もなくなり、その状態が続くと持ち金がなくなり、生活物資が買えなくなり、キャットフードも買えなくなり、私と猫の命もいつかなくなるだろう。命がいつかなくなることは決定事項かと思うが、その機会が極端に早まるだろう。
大変なことになりました。

ここにきて思うのは、別に猫は生きていけるかもしらんなあ、ということである。人間である私は金で買える便利な物事に甘えきっており、もはや金で交換できるものがないと生命を維持することができぬ体たらくだが、猫はそれ、元来野生に生きていた。いや、人間だって野生に生きていた時代はあったが、現代で野生に生きる人間は数少ない。しかし猫の場合は野良猫という存在が現代も息づいており、往来を見渡せば人間の庇護を受けずに立派に生命を維持している猫どもがうじゃうじゃいる。
とすると、現在キャットフードを供給している私という存在がなくとも、猫からしてみれば別に困ったことではなく、強いて言えばややめんどくさい事態に陥ったけどまあ生きていけるやん、みたいな感じなのだろう。

侘しい。寂しい。物悲しい。
依存されていると一方的に思っていた存在が、実は依存しておらず、逆に依存されているという架空の設定に自らが依存していたことに気付いた時、人はもろく弱々しい。

もろいといえば、高校の頃。中島という友人がいて、彼はもののけ姫に出てくる山犬、モロの真似が十八番だった。中島が今何をしているか、まったく知れたものではない。元気であればよいと思う。