相毎モコ

400字で書くことを心がけ

引っ越しのネコ 起

困ったことになってしまった。ネコの引っ越しはどうすればよいのだ。
過日。
取締役が北の分社に来てなんだかんだやり、なんだからってんでなんだかんだお供していたら、なんだかんだ転勤の話になり、なんだかんだで転勤することになりそうだ。
北でじゃがいもとか食べていたのに、これからは東京でオリジン弁当ですか。そうですか。オリジン弁当は意外と高いのがネック。

しかしオリジン弁当のことはどうでもよく、東京の家賃もどうでもよく、朝の東西線の混み具合もどうでもよく、アメリカの行く末もぶっちゃけどうでもよく、2000円札最近見ないよねというどうでもよい話もどうでもよく、アラル海が縮小しているのは内心気がかりであるが、問題は猫の奴をどう引っ越させればよいのだ?!という一点だ。

自分は今日、8時間の勤務のうち6時間半をこの問題について自問自答した。しかし、悩みは募る一方である。こういう場合は、誰かに相談するのがよい。

現代はインターネットの時代なので「猫 引っ越し」と検索すればそれらしい答えがすぐ見つかりそうなものである。
だが、情報リテラシーに疎い自分がインターネットに頼ってしまうと嘘に引っかかる可能性が大、「猫はどこまでいっても猫なんだし、クロネコヤマトで送れますよ」みたいなアンサーを真に受けて天地無用で送ってしまうことになりかねない。
できれば直接相談をしたいところだ。

かといって誰彼かまわず、というわけではない。
例えば昔、「牛乳に相談だ」というコピーがあったが、牛乳に猫の相談をしたところでどうなるだろう。どうにもならない。そんなことは27年生きていれば、さすがに分かってくるものである。

また、キャバ嬢に相談しても、やはりどうにもならないだろう。
同じように、職安で相談してもだめである。
キャバ嬢は客をいい気持ちにさせる人々、職安は職探しを手伝う場所だからだ。

とするとやはり猫界の第一人者、みたいな人に教えを乞うべきだろうが、そんな人はどこにいるのか。
「ねこのきもち」という雑誌に寄稿しているライターだろうか。
しかし、そんなライターはきっと忙しくて何処の馬の骨か分からんような27歳を直接相手にしてくれるわけはなく、「ねこのきもち しつもんこおなあ」みたいな欄に質問したところで返事があるのは半年後で時すでに遅し、みたいな結末が予測できてしまう。

牛乳もだめ、キャバ嬢も職安もライターもだめ、となるとどうすればいいのか。
眠くなってきたのでまた明日考えることにして、今は眠る。