相毎モコ

400字で書くことを心がけ

愚痴と嫉妬

完全無欠な愚痴、非の打ち所のない嫉妬でなければいかなる他人に対してであれ、外に出すべきではない。ネガティブな感情は自らの中で、炭火のように保ち続けるものだ。自らの中で昇華させるものだし、させうるものだからだ。 もし外部に出すのであれば、それ…

ありとあらゆる電線

いい大人、になってしまったので最近は蟻をぢっと観察することもなくなったが、地面をてんでやたらに動き回っている蟻を見ていると、視界が急に広がってきて、視界のあちこちに蟻が存在していることにふと気づかされる瞬間が訪れる。というのは非常に感覚的…

バオバブ童貞の末路

バオバブ! なんと力強い響きだろう、バオバブ。四つの文字のうち、3つに濁点がついている。そこが力強さの根元だ。そそる。マダガスカルに生えているあれだ。このバオバブには実がなるらしく、考えてみれば植物なのだから実くらい楽勝だろう、過日、その実…

ホングコング

ネオン。漢字。上裸のおっさん。 室外機の垂水。九龍城の遺志。 デモンストレーション。水槽の鯉。 不人情なあいつら。億万林。 パインアップルパン。無関心なわたし達。香港!!!香港にいる、わたし今。小さな頃に「キングコング」という怪獣映画を見た。…

マイブーム 婆と共に数独

今村夏子の小説が読みたくて文藝春秋を買った。空港にいる間に2回読み、ぱらぱらとめくっていたらあったのだ、数独が。 数独とは世界のどこかで、多分西洋だろうがその辺で考えられたであろうパズルだ。ナンプレの呼び方の方が人口に膾炙しているかもしれな…

台風に寄せて

会社にモンゴルでしばらく働いていた人がいて、その人はひどい花粉症だったのだが、モンゴルではまったく花粉症の症状が出なかったそうだ。 そんで、日本に帰ってきてくしゃみをし、涙が止まらなくなって思い出したらしい。「そういえば花粉症というものがあ…

ガスナキ生活

ガス! それは気体であり、肉眼に見えぬものであり、気体のようなものであり、爆発するものであり、嗅覚を刺激するものであり、危なそうなものであるが、万物の霊長である人間様の御生活に今やお欠かしのできないシロモノだ! 給湯器!温風器!焜炉に浮かぶ…

生きる理由 「を」

ネパール ヒューストン ユジノサハリンスク昨日残した夏休みの宿題の話だが、改めて思えば日本人にとって夏休みなどというものは鼻を垂らしたチビッコにしか与えられておらず、精神年齢は当時のまま変わっていないのに身体だけが変わってしまった救いのない…

夏休みの宿題 地名

アイダホ イリノイ ウィスコンシン えアメリカの州地名であいうえおがイケるかと思ったが無知であった。エから始まる州はない。範囲を地球に広げてみる。 エジンバラ オタワ カルガリー キト 九龍 ケニア コタキナバル サイパン シンガポール スリジャヤワル…

肉体の境界を抜けだせれば

突然ですが! 鏡や水面に映るものを鏡像といって、それを見て自分の姿を自分のものとして認める機能のことを、自己鏡映像認識能力というんだってよ!いきなりですが!!この自己鏡映像認識能力がもし人間に備わっていなかったとしたら、きっと美醜の基準が生…

憧憬のマダガスカル

マダガスカルに行きたい。 マダガスカルには、気候区分が5つある。 日本のそれは3つといわれていて、北海道と一部山岳地帯の冷帯湿潤気候、列島のほぼすべてを占める温帯湿潤気候、沖縄の一部諸島の熱帯雨林気候。 これだけ、というかほぼ温帯湿潤気候しかな…

もりのくまさんの謎

3歳の頃から不思議に思っていたが誰にも告白したことがないことがある。なぜ今告白するのか分からないが告白する。「もりのくまさん」という童謡があるが、あれはおかしい。歌詞がおかしい。怖くもある。 1【ある日森の中 くまさんに出会った 花咲く森の道 …

許さない猫

外出している時、自分はだいたい立っているか座っていることが多いが、正直言えば重力に反抗して姿勢を正しているのは辛いことなので、動物園のシロクマのように寝転がって携帯電話で電話したり商談したりしたい。 が、人間社会の常識ではそれはタブーとされ…

常識のあたた

あたたたたたたたたたたたたたた! 北斗の拳、知らんと言ったらある先輩から非国民扱いされたイン会社。人間、知らないこともたくさんあるわけで、っていうか知らないことの方が圧倒的に多いわけで、北斗の拳を知らない人がいてもいいじゃないですか。自然じ…

猫による日本人マゾヒズム

猫と犬。あるいは犬と猫。 とっても身近な動物として確固たるイメージがある彼ら彼女ら。時に犬派猫派という二択を迫られるほど人間に親しんだ存在で、犬派でも猫派でもないイグアナ派、モルモット派、グッピー派などは一体なんと答えるのか気になるが、とに…

寒げなメイド、秋葉原、膀胱炎のときめき

完全に新年は明けました。おめでポン。 イエスさんが生まれてから2019回目の年ですが、耶蘇でもなんでもない私は特にこのことに関しては感慨もなく、ただ世間がめでたいめでたいとめでたがっているのでなんとなくめでたさを感じている、そんな意思も主張もな…

中島という友人がいた

明日から年末年始の休みが始まるが、とても怖い。12/28から1/5まで、都合9連休もあって、こんなに労働をしない日が続くと働き人であることを忘れる恐れがある。 働き人であることを忘れると当然働きに出ることがなくなり、自然、賃銀をもらう根拠もなくなり…

カンガルーであることを望んだ 雪国編

こないだ、って話し出す人よくいるけど、こないだって一体なんなんだろうね。「この間」を略して「こないだ」なんだろうけど、この間の「間」ってなんですの?てゆうか、何の間なんですか?てゆうかてゆうか、間ってことは何かと何かしらに挟まれた何がしか…

母の呼び方

昔の家にはあったけど最近の家にはないもの、それは台所の玉すだれ。というとあたかも昔の家を知っている風な感じだが、そんなものは自分の家にもなかった。私は27才の、そのへんに落ちているような働き人です。 とにかくこの玉すだれだが、人がすだれをくぐ…

信号機 冬

札幌は、っていうか北海道は雪がじゃんじゃん降ってもう大変よ。みたいなことを本州に住んでいると思われる知人か友人か知らんがとりあえず知り合いっぽい人に電話で話しているおっさんが地下鉄の待合ロビー、いわゆるホームに突っ立っていた。黒いマフラー…

明日17時 歯医者屋

人間、結局、ひとりなのよ。みんなひとりなのよ、結局はね。みたいなことを言う人があるが、確かに僕らはみんなひとりで、というのは自分の感覚や価値観で知覚することを許される空間というのが自分ひとりというよくわからないようでわかるような、でもやっ…

ウグイスパン

今日、鶯谷のラブホ街を歩いていて思ったのは「ウグイスパンはウグイス入ってないけど緑色のあんが入ってるからウグイスパンなのか?っていうか俺、ウグイス見たことないや、なんとなくイメージ浮かぶけど。実際見たことないのにイメージを勝手に浮かばせて…

読んだ 「牛の道」宮沢章夫

今日もまただめである。もうこんなことは止めて平和に地下鉄に乗りたい。みんな普通に乗っている。ありふれて乗っている。「ありふれた人生を探していた 傷つきたくないから」と草野マサムネは歌っているが、そんな気持ちでいっぱいだ。またしても宮沢章夫の…

分からんわ常識

クレーム。 クレームは方々から押し寄せる。それぞれ言い分はあるだろうが、ほぼ全てのクレームにつきものなのは、常識という言葉ですよ。ほんにもう。「常識的に考えてありえないでしょ」「常識的におかしいだろ」「非常識だよ、あんた。変だよ」 ほかには…

斎藤さん問答 FILE1

昨日、仕事をサボタージュする聖域として名を馳せる会社の喫煙所で斎藤さんに「最近楽しいことありましたか」と聞かれた。斎藤さんはいわゆる世間話、場つなぎとしてそれを聞いたので他意はないんだろうが、その真意は斎藤さんにしかわからん。ちなみに斎藤…

恐怖 子どもと猫ダッシュ

外出中、子どもを見かけることが多々あり、「少子高齢化です。なんておっさんは言うけれど、なかなかどうして、結構いるじゃないですか、少子」とか思ってへらへら歩いていると、正直いって危ない。 子どもにぶつかりそうになるのである。子どもはなぜかいつ…

エロ本を拾えなくなった時代

昔あったのにいつの間にかなくなっている物は色々あるけど、あのでかいペットボトルの自販機はいつなくなってしまったのか。確かに昔はあった。1.5リットルのコカコーラやらハンタやらなんやらの。 今思うと不思議である。どこの誰が道端でそんなものを買お…

うつ伏せの世界

ネム&レヌ。 Wi-Fiないホテル、眠れない。いつもniconico動画なる動画サイトでサウスパークを聞きながら寝ているせいか、サウスパークがBGMにないと眠れない体になってしまった。 悲しいことだ。と悲しがりつつ、うつ伏せになったり、仰向けになったりごろ…

読んだ 宮沢章夫「わからなくなってきました」

地下鉄。 英語でいえばサブウェイだが、自分はもっぱらサブとして利用していない。7日に6日、少なくとも5日は乗っている。 一週間のほとんどで乗せてやっているというのに、サブはないだろう。と、サブウェイこと地下鉄の声が聞こえる。はっきりいって、自分…

恐怖のネコ フローリング

フローリング。これはめちゃ怖い現代の産物だ。なぜ人類はこんなモンスターを産み出してしまったのか。日本人なら日本人らしく、畳とかその辺の木板で充足しているべきだった。なんでこんなことになってしまったのか。 理由はまあ色々あるだろうが、そんなこ…